2018年9月の山田くんの養蜂日記
私は、健康、温和、多産にこだわり種蜂の育成を行っています。弊社の種蜂をご購入頂いお客さんを笑顔にしたい!種蜂なら山田くんの養蜂場と言われたい!そんな想いを抱きながら毎日の作業に励んでいます。山田くんの養蜂日記ではその様子を紹介します。
西洋蜜蜂 出張メンテナンス 2018年9月28日
作業内容:見回り、ダニ検査、給餌、出張メンテナンス
セイタカアワダチソウが開花し始めました。今年は流蜜してくれるでしょうか?
↑開花を始めたセイタカアワダチソウ。越冬前の貴重な蜜源。気温が高いと流蜜は細くなるようです。
今日は、見回り、給餌、ダニの検査、合同、出張メンテナンスを行いました。台風の前の貴重な晴れ間です。朝からアクセル前回で作業です!!
↑粉砂糖法の様子。今月末に終える予定でしたが、雨や台風の影響で10月4日までかかりそうです。
秋に種蜂を販売して欲しいと依頼を頂いていましたが、準備不足で期待に添えられなくなりました。※群数は充分いますが、ダニの検査を9月末までに終えることができずお届けが10月中順になるため販売を断念しました。来年2019年は秋も種蜂を販売できるように今年の反省を活かし、体制を整えます。本当に申し訳ありませんでした。
粉砂糖法を行う時に、巣箱のサイズ調整も行います。
↑7枚箱満タンで給餌器が追加できないので10枚箱に引越しです。
↑引越しと検査を終え、給餌を行った巣箱内部の様子。
ダニの検査を終えた後は、給餌と合同です。検査をしていてもダニの寄生の被害が深刻化してしまう群はあります。ダニにやられ失速した群を立て直すために、無蓋蜂児枠2枚(働き蜂付き)を合同させました。合同は匂いを錯乱させる方法を使用です。
↑一番下が建て直す群。その上は無蓋蜂児枠2枚(働き蜂付き)が入った無王群。女王蜂の匂いを忘れてもらうため2日間程無王状態にしますが、無王にすると直ぐにオオスズメバチに襲われます。そこで巣門を1cm程に狭めると共に、ネットで覆い保護しています。
※ネットをかけて1~2時間でオオスズメバチが必ずと言っていいほどの確率でやってくるので、そのオオスズメバチを絶対捕まえ粘着シートに付ける作業は必須となります。
合同中に、無王群にしたはずの群に女王蜂を発見!!やってしまったと慌てて直ぐに元の巣箱を確認すると女王蜂は健在!?どうやらこの群は2母だったようです。2枚群ではどうにもならないので元に戻しましたが、上手く馴染んでくれるか心配です。
合同の後は出張メンテナンス。『どれくらい餌をやればいいのか分からないので教えて欲しい』と依頼を頂きました。
作業内容:貯蜜量の確認、浮いた巣碑枠の撤去、ダニの確認、蜜枠の追加、餌やりのコツ、など。
↑浮いた巣碑枠を撤去した後の様子。
↑給餌のポイントをお伝えし、餌(砂糖水)を与えて頂きました。
越冬を見据え巣碑枠の枚数や配置の調整を行わせて頂いたので、後は給餌に気をつけて頂ければ越冬は無事できると考えています。
出張メンテナンスの後は、見回り。以上が本日の作業です。
種蜂 無料出張メンテナンス 2018年9月27日
作業内容:見回り、出張無料メンテナンス
本日は種蜂のサポートの一環で、無料出張メンテナンスを行いました。
依頼内容:『餌を食べ残す群がある。どのようにすればいいのか分からないから見て欲しい』
作業内容:女王蜂の確認、餌の食べ具合の確認、働き蜂、巣碑枠の様子の確認。
内検の結果、群の衰退の原因はダニと判明しました。8月にアピスタンを投入されたのですが、効かなかったようです。アピスタンは効きが悪くなっているので、投与=駆除にはなりません。投与後も経過観察は欠かせません。
アピスタンが効かないことと、弱群化しているので使える薬はアピバールのみです。アピバールを使用する前に、無王群の合同作業と巣碑枠の整理が必要なので行い方をお伝えさせて頂きました。
本日のポイント
①全ての群は越冬できない。どの群を立て直し、どの群を諦めるのか早く判断する。
②浮いた巣碑枠は全て撤去し蜂は混んだ状態にする。
③巣箱のサイズと巣碑枠のサイズを合わせ保温性を高める。
④薬は効かない場合がある。
⑤砂糖水を残す群は基本的に助けられない。
⑥越冬率100%はないので、飼育群数に余裕を持たせる。
西洋蜜蜂 ダニの検査の流れ 2018年9月22日
作業内容:見回り、ダニ検査、給餌
オオスズメバチの数は少ないですが、襲撃が全く無いというわけには行きません。今朝も粘着シートにかかっていました。
↑粘着シートにかかったオオスズメバチの様子。オオスズメバチ対策として粘着シートは非常に有効な手段です。
今日もダニの検査です。検査の流れを紹介します。
①巣門の様子の確認
巣箱内部の以上は巣門に必ず現れるので、巣門の確認は必須です。
↓
②餌の食べ具合の確認
餌(代用花粉)の食べ具合を確認。食べ方が汚い、食べ残す場合は、異常が起きている事が多く、砂糖水を食べ残す場合は、非常事態です。
↑代用花粉を綺麗に食べきった群の様子。
↓
③粉砂糖法で検査
蜂児枠を1枚選び、粉砂糖法を行います。その時に巣碑枠1枚あたりの働き蜂の量、産卵の状況、貯蜜量の確認も行います。また浮いた巣碑枠の撤去、巣箱のサイズ調整も行います。
↑粉砂糖とダニを分ける作業の様子。検査は行い方によって結果が大きく異なってしまいます。粉砂糖とダニを分ける作業は非常に重要で、ここで検査結果が大きく変わることが多いです。
↑貯蜜量が少ない産卵圏の巣碑枠の様子。検査時には産卵圏の貯蜜量をしっかりと確認する。蜜枠がある場合、巣箱の重さからだけでは正確な貯蜜量が分からない場合があります。
↑検査の結果、粉砂糖の中に落ちたダニの様子。ダニは数えながら殺します。
↓
④薬の投与、給餌
薬の投与が必要な群は薬を投与。代用花粉と必要によっては砂糖水を与えます。
↑検査結果が危険値だった群は、アピバールを投入しています。夏にアピスタンを使用しましたが、ダニが残っている群があります。検査は薬の有効性を知ることも出来ます。
↑検査結果が安全値だった群は、代用花粉を与えて終了です。
↓
⑤記録
検査結果は必ず記録します。記録することでダニに強い群、薬の効き具合などを把握することができます。
以上が検査の行い方です。
西洋ミツバチ 秋のダニの検査開始 2018年9月17日
作業内容:見回り、ダニ検査、給餌
カメラを忘れてしまったので、本日は文章のみです。
今日から秋のダニの検査を開始しました。ダニの検査は年3回、春、夏、秋に行っています。ダニの検査は手間がかかりますが、検査を行うようになってから越夏率、越冬率が大幅に改善されたので、非常に重要だと感じています。
1日の作業の流れ
①朝の見回り。
全蜂場を見回ります。
↓
②ダニの検査。
ダニの検査は粉砂糖法で行います。1日に20箱、2週間かけて全群の検査を行います。
↓
③給餌
10日に1度の頻度で代用花粉を与えたいのでダニの検査以外に10箱、代用花粉を与えます。
↓
④夕方の見回り
全蜂場を見回ります。
以上が流れです。作業の様子は明日紹介します。
西洋蜜蜂 花式部開花 給餌 2018年9月2日
作業内容:見回り、給餌
気温が下がり始め、ヌルデ、イタドリ、タラ、百日紅などが開花しています。蜜源の枯渇時期がやっと終わりを迎えたようです。
↑花式部、ダークナイトが開花しました。
↑満開のヌルデ。
今日の主な作業は代用花粉を与えるです。作業の前に見回り。
雨の後はオオスズメバチに襲撃されやすいでの、朝、昼、夕方の3回見回りしましたが、2群が襲撃を受け、合計300匹前後の犠牲が出てしまいました。
↑襲撃していたオオスズメバチは粘着シートに付け囮にしました。粘着シートは非常に有効ですが、雨に弱いのが欠点です(防水タイプはありますが、防水力は微妙です)。
捕殺器を付けていても、見回りを行っても犠牲者を完全に無くすことはできません。オオスズメバチとの戦いはまだまだこれからです。明日も油断しないでしっかりと見回ります。
見回りの後は代用花粉を与える作業です。
作業の流れ
①巣箱の重さから貯蜜量の確認
→軽い場合は砂糖水を投与。
↓
②前回の餌の食べ具合を確認
→食べ残している場合は、女王蜂、産卵の有無、働き蜂の状態などを確認する。
↑食べ残された代用花粉の様子。餌の嗜好性、与える量にもよりますが、食べ残す場合は、何らかの異常が起きている事が多いので、巣箱内部の様子をしっかりと確認する必要があります。
↓
③代用花粉を投与。
→気温が下がり、蜜源の枯渇が終わったので、投与量を40~160gに増量。
↑代用花粉を与えた巣箱内部の様子。
以上が作業の大まかな流れです。花粉を与えるだけなら1箱5分もあれば充分ですが、調子が悪い群、ダニの死骸の処理が必要な群、巣碑枠の整理が必要な群など、様々な群が居るため1日に40群程度が限界です。
↑ダニの死骸の様子。薬がよく効き、沢山のダニが落ちました。ダニの死骸を放置しておくと不衛生になるで、定期的に掃除します。
明後日は台風が近づき、天候が悪くなるとの予報なので、明日はできる限り沢山の群に餌を与えられるようにペースを上げます。
↑台風に備え、浸水の恐れがある巣箱は台を高くしました。
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