山田くんの養蜂講座第34回、越冬前の巣箱交換


山田くんの養蜂講座第34回では、11月の飼育の2つ目のポイント、越冬前の巣箱の交換(掃除)に関してお話します。

11月になり外気温が低くなるにつれ、女王蜂の産卵は鈍くなり徐々に働き蜂の数が減ります。外気温が12度になると体温の低下を防ぐ巣箱の中央付近に集まり蜂球を作ります。蜂球が作られると越冬開始です。越冬に成功するために欠かせない2つのポイントがあります。

ポイント1:冬囲い
ポイント2:巣箱の交換

以上がポイントです。今回はポイント2:巣箱の交換に関して説明します。

越冬中、巣箱の内部の温度を一定に保ちやすくするためには、巣碑枠の枚数と巣箱のサイズを揃えることが非常に重要です。巣碑枠の枚数が6枚以下の場合は7枚箱、巣碑枠の枚数が6枚以上の場合は10枚箱を使用します。※巣箱の中に給餌器を入れることを前提としています。

外気温が12度を下回る(最低気温がー10度以下で冬囲いをする)前に巣碑枠の枚数と巣箱のサイズが合っているのか確認しましょう。巣箱のサイズの他に越冬に入る前に巣箱の清掃も欠かすことができません。

冬の間に巣箱は結露や噛み切った蜜蓋のカスなどで非常に汚れます。巣箱が汚れると蜜蜂は病気になりやすくなります。そのため、綺麗な巣箱で越冬に入ることが重要です。


越冬前に交換した巣箱の様子。巣箱の底にゴミがたまり非常に不衛生です。

綺麗な巣箱で越冬を迎えるために、越冬前の代用花粉を蜜蜂が食べ終わった頃に巣箱の汚れ具合を確認し、巣箱があまり汚れていいない場合は掃除、酷く汚れている場合は交換しましょう。

掃除は外気温が高時間帯に素早く行い蜜蜂に負担を与えないようにします。一度使った巣箱と交換する場合は、病気の予防のため使用前にガスバーナーなどで殺菌しましょう。

以上がポイントの説明です。

2021年10月30日改編