山田くんの追加養蜂講座 2021年7月-3 7月とはどんな季節


山田くんの追加養蜂講座2021年7月-3では7月の全体像を紹介します。7月とはどんな季節でしょうか?また、蜜源や蜜蜂の様子はどのようなのでしょうか?全体像を把握することで、飼育のポイントが分かりやすくなります。7月の気温から順番に説明します。

特徴①気温

私の蜂場がある関市の7月の平均最高気温は30度を越えます。30度を超えると蜜蜂の活動は急に鈍くなります。巣箱に暑さ対策を施し、蜜蜂を暑さから守る必要があります。7月になったら気温に注意しましょう。

特徴②蜜源

採蜜が行える4~6月に比べると蜜源となる植物が少なくなります。7月の代表的な蜜源はカラスザンショ、リョウブ、ビービーツリー、ハチミツ草、エンジュ、アニスヒソップ、カラミンサなどです。


↑ビービーツリーの様子。開花までは4~5年。流蜜時は、分蜂かと思う程の量の蜜蜂が訪花します。種や苗が出回り、育ててる方が増えて来ています。


↑ハチミツ草。種の発芽率は低いとされていますが、こぼれ種でどんどん増えます。また宿恨なので毎年花を咲かせてくれます。

カラスザンショが沢山ある場合は、採蜜が可能です。リョウブは数年に1度、採蜜ができる程の太い流蜜を起こします。このように7月は蜜源となる植物が少なく、7月から給餌が必要になる場合があります。

特徴③蜜蜂の様子

7月になり気温が上昇すると共に、蜜蜂の活動は鈍くなります。女王蜂の産卵は鈍くなり、自然巣が作られにくくなり、雄の生産が止まります。その結果、働き蜂の数が減り始め、またダニの寄生率が一気に上がるため、ダニの寄生の被害が拡大しやすくなります。このように7月になると蜜蜂は衰退(7月、8月を夏の衰退と呼んでいる)を始めます。

特徴④農薬

7月でもっとも大きな問題になっているのが、水田の農薬です。カメムシの防除のため散布される農薬は毎年多くの被害を出しています。


以上が7月の全体像です。全体像から、暑さ対策、ダニ対策、給餌、農薬、以上4つのポイントが重要となります。各ポイントの詳細は別章にて紹介します。

21年7月改編