山田くんの追加養蜂講座 2021年7月-1 7月のダニ駆除の流れ


山田くんの追加養蜂講座2021年7月-1では、7月のダニ駆除の流れを紹介します。

7月のダニの駆除が重要な理由


7月以降はダニの被害が深刻になりやすいです。7月を過ぎると雄の育成が一旦止まるため、雄に寄生していたダニが一気に働き蜂に寄生するようになるからです。8月末頃になると来春までの巣営を行うとても重要なウインタービーの育成が始まります。そのため8月末までにダニの駆除をしっかりと行う必要があります。

7月のダニの駆除の流れ


ステップ①寄生率の確認
粉砂糖法または雄房を利用し寄生率を把握します。寄生率は10日に1度を目安に行ないます。寄生率が危険値に達したら直に駆除剤を投与します。どの駆除剤を使用するのか判断は難しいですが、私は接触剤の使用をお勧めします。まずはアピスタン、効かないならチモバールを併用するか、アピバールに切り替えます。

ステップ②ドローンドロップ法
寄生率が安全値の場合でも雄の育成が終わるまではドローンドロップ法を継続して下さい。ダニの寄生拡大を防ぐ効果が期待できます。またダニを物理的に駆除できるので耐性ダニの駆除も期待できます。

補足

接触剤を使用する場合は、投与から4週間後に寄生率を必ず確認して下さい。近年薬剤への耐性を持つダニが増えています。4週間を経過しても寄生率が高い場合は、ダニが耐性を持っている恐れがあります。それに気が付かないと6週間後には群がかなり衰弱していたり、最悪は全滅しています。駆除剤の投与=駆除ではありません。

21年7月改編