山田くんの養蜂講座第24回 ドローンドロップ法


山田くんの養蜂講座第24回では薬を使わないダニの寄生拡大予防法に関してお話します。

ダニは駆除剤への耐性を取得しやすく、年々アピスタン、アピバールが効きにくなっていると言われています。また。駆除剤の投与は蜜蜂にダメージを与えます。以上のことから駆除剤以外の対策も非常に重要です。駆除剤以外の有効な駆除方法がドローンドロップ法です。

ドローンドロップ法

ダニは体が大きく、羽化までの日数がもっとも長い雄蜂(ドローン)を好んで寄生します。そのため雄房に蓋がされたタイミングで雄房を切除することでダニを駆除することができます。


↑画面向かって右側。蓋掛けされた雄房。


↑女王蜂の有無を確認し、働き蜂を振るい落とした後雄房はカッターなどで切除する。切除後壁をしっかりと観察する。ダニが残っていることがある。残っているダニはピンセットなどで取り除く。


↑蜂児に寄生したダニ(小豆色の点がダニ)。

ドローンドロップ法の注意点を2つ紹介します。

注意点①体液
雄蜂の体液に病気の原因となるウイルスなどが含まれている場合があります。雄房を取り除く場合は雄の体液を出さないようにできる限り潰さないように行ないましょう。また、カッターなど切除に使用した器具は、都度洗浄、殺菌しましょう。


注意点②処分
切り取った雄房を蜂場に放置するとダニが蔓延する原因となります。切除した雄房は直に袋に入れダニが逃げないようにすると共に、働き蜂が触れないようにしましょう。


↑雄房は袋に入れ、直に口を固く縛る。

以上が注意点の説明です。

※雄房ダニトラップの弱点
雄が誕生しない冬の間や春先には行なうことができません。