山田くんの養蜂講座 第38回 冬の建勢

山田くんの養蜂講座第38回では冬の建勢に関してお話をします。


1月中旬から2月下旬と地域差はありますが、女王蜂が産卵を再開してから蜜蜂が自然巣を作り出すまでの期間を冬の建勢と呼んでいます。

女王蜂の産卵が再開されると、徐々に働き蜂の数が増え始め、冬の蜜源の枯渇、低温で失速していたいがて直されます。冬の建勢で夏までの蜜蜂の状態が決まると言われる程非常に重要です。冬の建勢のポイントは2つあります。花粉貯蜜です。今回は花粉に関して説明します。

冬の建勢のポイント①『花粉』
1月中旬を過ぎると女王蜂は産卵を再開します。※産卵再開のタイミングは地域差があります。産卵が再開されると不足気味になるのが花粉です。

花粉はタンパク源で子育てに欠かせませんが、2月は花粉源となる植物が少なく、また気温が低い影響で充分活動できないため花粉が不足しやすいです。

以上のことから2月を過ぎ産卵が再開されたら花粉(または代用花粉)の投与を開始します。

●花粉の投与を開始するタイミングの見極め方
巣箱に花粉が運び込まれるようになったら、産卵が再開されている可能性が高いので花粉(代用花粉)の投与を開始します。

●花粉の投与方法
花粉の投与は、晴天無風、蜜蜂が行動している暖かい時間帯に、巣箱内部の温度を低下させないように素早く行います。

花粉(代用花粉)は10日で食べきられる少量(500円玉サイズ)から始め、少しずつ量を増やして行きます。そして3月になり梅が開花したら、7日に1度、50~100g前後を与えます。


↑代用花粉を与えた巣箱内部の様子。働き蜂の密度がもっとも高い所に与えるのがコツです。

●その他のポイント
蜜蜂の健康を考え、花粉(代用花粉)は原材料がはっきりと分かる物を選んで下さい。また栄養の偏りを少なくするため様々な種類を与えましょう。

以上が冬の建勢のポイントの説明です。