山田くんの追加養蜂講座 2017年10月 盗蜂対策
今回は秋、春に発生しやすい盗蜂に関して詳しく説明します。
盗蜂とは、蜜蜂が他の巣箱の蜜を盗むことです。蜜源が涸渇する時期(10~3月頃)まで特に発生しやすいです。攻撃の目標となった蜂群は、大打撃を受け全滅にいたるケースが多いです。また、盗蜂はダニや病気が蔓延する原因にもなります。
盗蜜に来ている蜜蜂の羽音は甲高く、落ち着かず飛び回ります。
↑盗蜂が起きている巣箱の様子。ありとあらゆる隙間から巣箱内部に侵入しようとするので直ぐに盗蜂だと分かります。
①盗蜂に合わないための2大ポイント
ポイント①健康群
板数が少ないと盗蜂に合いやすいとされていますが、私は板数はあまり関係ないと考えています。健康群なら盗蜂に来た働き蜂を巣門が返り討ちにできます。女王蜂に異常がある場合も盗蜂に合いやすいです。健康群に育てましょう。
ポイント②ダニの駆除
盗蜂に合う群はダニの寄生の被害が拡大している場合が多いです。ダニの寄生の被害が拡大すると蜂群のバランスが崩れ盗蜂されやすくなります。ダニの寄生が拡大しないように心がけましょう。
②盗蜂を防ぐための4つのポイント
先ほどの2大ポイントを満たせば盗蜂に合うことは稀になりますが、下記4つのポイントも盗蜂に合わないために重要です。
ポイント①巣門の幅
板数に応じて巣門の幅は調整しましょう。
ポイント②巣碑枠の整理
浮いた巣碑枠(働き蜂の居ない巣碑枠)は巣箱から取り出しましょう。また、巣碑枠1枚辺りの働き蜂の密度が低い場合は、巣碑枠を抜いて働き蜂の密度を上げましょう。
ポイント③餌やり
餌(砂糖水)は巣箱内部で与えましょう。巣門の前で与えると盗蜂の引き金になる恐れがあります。また、砂糖水をこぼさないように気をつけましょう。
ポイント④内検の時間
盗蜜が起きやすい時期の内検はできる限り手短に行うようにしましょう。
③盗蜂が起きた場合の対応
ステップ1:巣門を閉める
被害群の巣門を直ぐに閉めます。そのままにしておくと大量の蜜蜂が死んでしまいます。
ステップ2:移動する
巣門を占めたら被害群を直ぐに2km以上離れた場所に移動させます。
ステップ3:給餌を行う。
巣箱を移動させた翌日に貯蜜量を確認し、少ない場合は給餌を行いましょう。