山田くんの養蜂講座41回 3月の飼育のポイント1 産卵の再開確認


3月は春の建勢の時期です。3月になると気温が12度以上になり、長く厳しい冬が終わります。蜜源の枯渇も解消され、梅、花桃などが開花し、女王蜂の産卵はさらに活発になります。また働き蜂の数も増え始めるので建勢がさらに進みます。このように3月は、4月からの増勢に入る直前の非常に重要な時期です。春の建勢の2つの重要なポイントを紹介します。


ポイント①産卵の再開の確認
ポイント②春のダニの寄生率確認

以上です。今回は、ポイント①産卵の再開の確認に関して詳しく解説します。

冬の間に女王蜂が死んでしまうことがあります。そのため3月になったら女王蜂と産卵の有無を必ず確認します。

①産卵の再開確認方法とタイミング
産卵が再開されたかどうかを確認する方法は幾つかあります。例えば、花粉の運搬状況、巣箱内部の温度上昇などです。もっとも確かな方法は目視での確認です。そのため私は、3月上旬の暖かい日(外気温が12度以上)に、足に花粉をつけている蜜蜂が巣箱に出入りするようになったら目視で産卵の再開を確認しています。


↑米ぬかに集まる蜜蜂の様子。産卵が再開されると花粉の消費量が増えますが、花粉源となる蜜源植物は少ないため、蜜蜂は花粉の代わりに米ぬかを持って帰ります。私は米ぬかに訪れる働き蜂が多くなって来たら産卵の再開を確認しています。


↑巣房の中央の白い点が卵です。

②産卵再開の確認の2つの注意点
注意点1:女王蜂の確認
産卵を確認する時に女王蜂の確認も忘れないで下さい。産卵を再開していないまたは、産卵を再開したばかりの女王蜂は刺激を与えると飛んでしまうことがあります。できる限り刺激を与えないように気をつけましょう。女王蜂がいなくなってしまっている場合は直ぐに合同しましょう。

注意点2:温度
巣箱内部の温度の低下を防ぐため確認作業は晴天無風、外気温が12度以上のタイミングで素早く行いましょう。

以上が注意点の説明です。