山田くんの養蜂講座第8回:分蜂群の定住後1回目の内検の流れ


養蜂(西洋蜜蜂の飼育の仕方)講座8回目は、分蜂群の定住後1回目の内検の流れとポイントを紹介します。

STEP1:巣碑枠の追加

燻煙器に煙を起し巣箱の蓋を静かに開け、自然巣が作られているかどうかを確認します。


↑自然巣を作った分蜂群の様子。自然巣に女王蜂が付いていることがるので、慎重に取り外し、女王蜂を確認してから働き蜂を振るい落とす。

自然巣が作られていていた場合は、巣礎枠または、巣碑枠を1枚追加する。


↑分蜂群に巣碑枠を追加する様子。

STEP2:産卵の確認
巣碑枠を巣箱から取り出し、巣碑枠の様子を確認する。女王蜂の有無、産卵の状況、貯蜜量などを確認する。

STEP3:給餌
分蜂群でもっとも不足するのが花粉です。産卵の再開が確認できたら花粉を与えます。花粉は子育てなどに使われるタンパク源で非常に重要です。

蜜蜂は蜜は過剰に貯める傾向にありますが花粉は必要な分だけしか溜めません。
そのため通常でも花粉は不足しやすいので、分蜂群ではさらに不足しやすいです。

花粉が手元にない場合は代用花粉を与えます。代用花粉は養蜂器具を販売している会社から購入できます。


↑給餌用の代用花粉(向かって左側)と砂糖水(向かって右側)の様子

代用花粉はプラスチックのトレーなどに入れて巣碑枠の上に裏返しに置いて与えます。


↑代用花粉を食べる働き蜂の様子。※見やすくするために容器は取り除いています。


↑代用花粉を食べる働き蜂のアップ

代用花粉は少量与え食べ切ったら再度与えます。一度に多く与えると食べ残しが発生し巣箱が汚れます。

花粉を与えた後は、貯蜜量が少ない場合は砂糖水を1L前後与えます。


↑分蜂群に給餌器を追加する様子。

※給餌器は外気温の影響を一番受けやすい起点に入れるのが一般的ですが分蜂群には刺激を与えたくないので内側に追加し、しばらく飼育し落ち着いたら外側に場所を変更しています。

以上が飼育のポイントの説明です。21年5月12日改編